アトピー性皮膚炎とは？保湿ケア治療で大切な三つのこと

季節の変化に注意！アトピー性皮膚炎には必ず悪くなりやすい時期があります。それが春と秋の季節の変わり目です。春はアレルギーの季節で花粉症が出てくる頃からアトピー性皮膚炎も悪くなってきます。また秋から冬にかけては気温が低くなり、乾燥が進むと皮膚はかさかさになっていきます。発疹が広がると、夜も眠れずに日常生活に支障をきたし、心身にかかるストレスが溜まります。

アトピー性皮膚炎ってどんな病気？

アトピー性皮膚炎とは、かゆみを伴う湿疹が慢性的に繰り返される病気です。

皮膚の表面を覆っている角質（いわゆる垢）に異常があり、皮膚が乾燥し、皮膚のバリア機能に異常をきたして刺激反応が生じる病気です。皮膚の乾燥が背景にあるため、皮脂の分泌が減る冬に悪化しやすくなります。以前は、アトピー性皮膚炎と言えば「子どもの病気」というイメージがあり、成人になる前に治るケースが多かったのですが、最近では、子どもの頃に発症したものが大人になっても治らなかったり、大人になってから発症したり、成人のアトピー性皮膚炎も増えています。

かゆみが悪化しないよう、自分では掻かないように気を付けていても、タオルや服でゴシゴシこすったり、眠っている間にいつの間にか掻いてしまっているということもあり、気づけば症状が長びいていたり、知らず知らずのうちに悪化しまっている場合があります。

アトピー性皮膚炎の原因

アトピー性皮膚炎の原因には、アレルギーを起こしやすい体質やバリア機能が低下しやすい状態の「体質的な要因」と、アレルギー症状を引き起こす物質（アレルゲン）や皮膚への外部刺激など「環境的な要因」があります。

環境的な要因は、例えばダニやほこり、カビなど皮膚への外部刺激、または寝不足、過労、ストレスも一因となります。 ただし、アトピー性皮膚炎の増悪原因や症状は人によってさまざまです。例えば、同じ化粧品を使っても、症状が起こる人と起こらない人がいますし、あるときは大丈夫でも、あるときは症状が出るということもあります。また、そのときの体調や精神的な状態によっても異なることがあります。これはアトピー性皮膚炎の要因が一つだけでなく、いくつも重なって影響する「多因子性」の病気であるためです。

アトピー性皮膚炎の治療

アトピー性皮膚炎の症状があらわれるときは、アレルゲンやストレスなど、いくつもの原因が積み重なり、それによって「皮膚のバリア機能」が失われた状態といえます。そのため、まずは皮膚の炎症をおさえ、症状を改善するために、適切な薬を使用した治療が大切です。

アトピー性皮膚炎の治療に使われる薬は、過剰な免疫反応を抑え、炎症を鎮める作用のあるステロイド薬、非ステロイド性抗炎症薬、免疫抑制薬（タクロリムス外用剤）が主に使用されます。

外用薬と一緒に過剰なアレルギー反応を抑制する内服薬、抗ヒスタミン剤を処方されたり、光線療法を用いたりすることもあるでしょう。症状にあわせた医師による治療は、アトピー性皮膚炎にとって負のスパイラルの原因にもなる「掻く」行為を軽減させるために不可欠です。

主治医に相談して、くすりや治療法の正しい知識を取り入れることで、症状の改善を早めましょう。

アトピー性皮膚炎のセルフケア ―４つのヒント―

アトピー性皮膚炎の患者さんは、医師の指示に従い、軟膏や薬を正しく使って、基本的な治療を行うことに加えて、普段の生活の見直しや保湿の習慣を身に付けることで、改善しやすくなるでしょう。

1.天気の変化

気温の上昇や低下は、アトピー性皮膚炎の患者さんには敏感です。外出時に汗をかいたらそのまま放置せず、シャワーで洗い流すか、ぬれタオル・ハンカチなどで吸い取りましょう。シャワーや入浴の後はよく水分を拭きとり、保湿剤などを塗って乾燥を防ぐことも忘れずに。汗をかくことを避ける必要はありませんが、その後の対策がポイントとなります。

2.保湿を強める

冬に空気が乾燥すると、アトピー性皮膚炎の人は皮膚がかさかさになって、かゆみが増します。皮膚の乾燥を防ぐために、加湿器などを利用して室内の湿度を保つことが肝要です。衣類も皮膚に刺激を与えるとかゆみを引き起こすことがありますので、肌着はウールや化学繊維を避け、できるだけ木綿のものがお薦めです。また皮膚をかいて傷つけると余計にかゆみが増すことがあるので、爪はいつも短く、清潔にしておく方がよいでしょう。

3.こまめな掃除と換気

ほこりが多いとダニが発生しやすいため、こまめに掃除しましょう。特に皮膚を強く掻くと、皮膚のかけらが落ちやすく、ダニの餌になりやすいため、こまめな掃除を心がけましょう。また、エアコンフィルターや家具の上、電気のかさ、カーテンなどの掃除、寝具やカーペットのお手入れも忘れずに。

湿疹や皮膚炎に悩む方におすすめ：青芝エッセンス

アトピー性皮膚炎は、「どう付き合っていくか」の意識が非常に重要です。当たり前のことですが、栄養バランスのよい食事をする、早寝早起きの規則正しい生活を心がける、ストレス発散方法を見つけるなど、心身の健康を心がけ、自律神経や免疫機能のバランスを整えるようにしましょう。

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